直接原価計算
実際原価計算、標準原価計算と並ぶ第3の原価計算に直接原価計算があります。
これは、財務会計の決算を作ることとは、関係ありませんが、とても大事な方法です。
採算性を見るには、非常に有効な方法です。
最近の会計ソフトでは、毎月の利益を確認するために直接原価計算の情報が確認できるものがあります。
これだと、簡単に毎月の利益の確認ができますので便利です。
今までの損益計算書と直接原価計算の比較を実際の例をあげて説明します。
当期と前期で比較します。
●前期と当期の販売数量と製造数量です。
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 販売数量 | 1000個 | 1000個 |
| 製造数量 | 1000個 | 2000個 |
| 期末の完成品在庫数量 | 0 | 1000個 |
当期は、2000個製造しましたが、前期と同じように1000個、販売しました。
1000個は完成品の在庫になりました。
●次にかかった費用の内訳です。
| 項目 | 前期(万円) | 当期(万円) |
|---|---|---|
| 直接材料費 | 1000 | 2000 |
| 直接労務費 | 1000 | 2000 |
| 間接経費 | 2000 | 2000 |
| 合計 | 4000 | 6000 |
当期は、直接材料費と直接労務費は、2000個製造したので2倍になっています。
●1個あたりの原価を比較しましょう
| 項目 | 前期(万円) | 当期(万円) |
|---|---|---|
| 直接材料費 | 1 | 1 |
| 直接労務費 | 1 | 1 |
| 間接経費 | 2 | 1 |
| 合計 | 4 | 3 |
前期は、1000個の製造数量で割り、当期は2000個の製造数量で割りました。
その結果、当期の方が、原価は安くなっています。
●では次に、実際原価計算で損益計算書を作成します。
| 項目 | 前期 | 当期 |
|---|---|---|
| 販売数量(個) | 1000 | 1000 |
| 販売価格(万円) | 5 | 5 |
| 売上(万円) | 5000 | 5000 |
| 売上原価 | 4000 | 3000 |
| 売上総利益 | 1000 | 2000 |
| 販売管理費 | 500 | 500 |
| 営業利益 | 500 | 1500 |
売上原価は、1個当たりの原価X販売数量を掛けています。
当期の方が1000万円儲かっています。
これは、良いことでしょうか?
●では、次に直接原価計算で計算します。
直接原価計算は、製造原価を変動費と固定費にわけます。
そして、製造原価のうち変動費だけを製品の原価として固定費は、発生した年度の期間利益とする方法です。
売上から変動費を引いたものは限界利益といいます。
| 項目 | 前期 | 当期 | |
|---|---|---|---|
| 販売数量(個) | 1000 | 1000 | |
| 販売価格(万円) | 5 | 5 | |
| 売上(万円) | 5000 | 5000 | |
| 変 動 費 |
直接材料費 | 1000 | 1000 |
| 直接労務費 | 1000 | 1000 | |
| 限界利益 | 3000 | 3000 | |
| 固 定 費 |
間接経費 | 2000 | 2000 |
| 販売管理費 | 500 | 500 | |
| 営業利益 | 500 | 500 | |
これが、直接原価計算です。
あれ、営業利益が、同じになりました。
在庫を作っただけですから、利益は同じにならないとおかしいですよね。
損益計算書では、当期の方が利益がでていましたから喜んでいたらダメですね。
損益計算書では、見えなかったものが直接原価計算では、見えてきます。
経営管理に有効です。
[原価管理の知識(ホームへ)]
13:411304