原価計算の種類
原価計算には、いろいろな種類があります。
多くて混乱してしまいます。
原価計算は、大きくやり方、目的別、業種別によっていろいろ分類されています。
それぞれが、どういうものか理解する必要があります。
●原価計算の種類
目的別の分類 | 業種形態による分類 | 加工形態による分類 |
---|---|---|
標準原価計算 | ||
実際原価計算 (計算ステップ 費目別原価計算 ↓ 部門別原価計算 ↓ 製品別原価計算) |
個別原価計算 | |
総合原価計算 | 単純総合原価計算 | |
組別総合原価計算 | ||
等級別総合原価計算 | ||
工程別総合原価計算 | ||
連番品総合原価計算 | ||
直接原価計算 |
■1.目的別の分類
目的別に大きく、3つに分類されます。
- 標準原価計算
- 実際原価計算(全部原価計算)
- 直接原価計算
それぞれを説明します。
- 標準原価計算
原価管理や原価低減の標準になる原価です。
目標原価、または標準原価と呼んでいます。
目標原価、または標準原価の計算方法が標準原価計算です。
「標準原価」と「実際原価」との間の差異を分析することにより、対策を考えて実行することによりコストダウンや生産性が向上します。
企業の利益が増えます。
- .実際原価計算(全部原価計算)
目標原価に対して、実際にかかった費用、コストを計算した原価です。
実際原価と呼んでいます。
実際原価の計算方法が実際原価計算です。
全部原価計算とも呼んでいます。
原価管理は、この標準原価と実際原価の差異を分析して対策をうちます。
- .直接原価計算
実際原価計算の方法を1歩進めて、原価を固定費と変動費に分けることで製品を実際に販売したときの採算性を見るのに適した方法です。
また、損益分岐点分析にも利用されています。
■2.実際原価計算の大きな流れ
実際原価の計算は、実際原価計算が使用されます。
実際原価計算は大きく次の3つのステップで計算されます。
- 費目別原価計算
会計の仕分けの勘定科目の費用を材料費、労務費、経費に分類します。
それぞれをさらに直接費と間接費に分類します。
- 部門別原価計算
製造間接費を製造部門費に配布します。
- 製品別原価計算
直接材料費、直接労務費、直接経費、製造部門費を製品別に原価計算ををおこないます。
■3.業種別に分類
実際原価計算のやり方は、業種形態によっておおきく2つに分けられます
- 個別原価計算
受注を受けて、1個づつ製造してゆきます。
船のタンカー、バット、特別注文の機械などです。
- 総合原価計算
同じ製品を大量に生産する場合に適用されます。
さらに、総合原価計算は、加工形態によっておおきく4つに分類されます
- 単純総合原価計算
- 組別総合原価計算
- 等級別総合原価計算
- 工程別総合原価計算
- 連番品総合原価計算
詳細については、別ベージをご覧ください。
[原価管理の知識(ホームへ)]
10:190403